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  1. 長野県議会 2021-06-29
    令和 3年 6月定例会危機管理建設委員会−06月29日-01号


    取得元: 長野県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-16
    令和 3年 6月定例会危機管理建設委員会−06月29日-01号令和 3年 6月定例会危機管理建設委員会 危機管理建設委員会会議録(その3) ●招集年月日時刻及び場所   令和3年6月29日(火)午前10時30分、議事堂第5委員会室に招集した。 ●出席した委員の氏名    委 員 長                共 田 武 史    副委員長                山 田 英 喜    委  員                服 部 宏 昭      同                  向 山 公 人      同                  山 岸 喜 昭      同                  川 上 信 彦      同                  続 木 幹 夫      同                  荒 井 武 志      同                  和 田 明 子 ●欠席した委員の氏名    な し ●説明のため出席した者の氏名  (建設部)
       建設部長                 田 下 昌 志    建設部次長リニア整備推進局長     田 中   衛    建築技監兼建築住宅課長         小 林 弘 幸    参事兼道路建設課長           勝 野 由 拡    参事兼砂防課長             林   孝 標    建設政策課長              諏 訪 孝 治    道路管理課長              太 田 茂 登    河川課長                小 松 誠 司    都市・まちづくり課長          高 倉 明 子    施設課長                塩 入 一 臣    技術管理室長              栗 林 一 彦    公営住宅室長              堀 内 光 晴    リニア整備推進局次長          石 田 良 成 ●付託事件   6月28日に同じ ●会議に付した事件  6月28日に同じ ●開議時刻 午前10時27分 ●共田委員長 開会を宣した。   ▲ 日程宣告     建設部関係の審査   ▲ 議題宣告(建設部関係)     付託事件及び所管事務一般を一括して議題とし、委員の質疑等発言を許可した。 ◆向山公人 委員 昨日聞き忘れて、朝の爽やかな時間に一つだけお伺いします。今年、私どもの地元でも三六災害の60周年記念ということで、節目を迎えているときであります。三峰川、天竜川など河川の安全対策の観点から戸草ダム建設の実現に取り組んでいくため、そこに住んでいた人たちの貴重な財産や家屋を提供いただいて今日に至っているという経過も踏まえて、戸草ダムの必要性について昨日も話をさせていただきました。三峰川が荒れた結果、天竜川の大氾濫に陥った事例もあるわけですから、流域全体の安全を考えた上で、今後の取組をさらに前進させていただきたいと思っておりますが、朝の爽やかな建設部長の決意をお伺いします。今日一日、いい一日になりますように、よろしくお願いします。 ◎田下昌志 建設部長 おはようございます。戸草ダムに関する御質問でございます。天竜川の治水対策ということでございますが、戸草ダムについては、昭和63年に事業採択されて、その後、国有林を除く民地部分については、貴重な土地をお譲りいただいて、全て用地買収が終了したといった状況の中で、当時、治水目的とともに、工業用水等の目的としての多目的ダム事業ということで進めておりました。その中で、脱ダム宣言等ございまして、平成26年に一応多目的ダムとしての基本計画を廃止したところでございます。そんな中、天竜川水系河川整備計画を策定しておりまして、戸草ダムの扱いについては、今後の社会経済情勢等の変化に合わせて建設実施時期等を検討するという位置づけになっているところでございます。  昨日の向山委員の御質問にもございましたが、気候変動の影響が大きくなってきている中で、昨年10月に国が開催した天竜川水系流域委員会において、現整備計画の目標流量について気候変動を考慮すると、おおむね1.2倍に増える想定がされるという方向性が出されております。その中で、今後、整備メニューについては、ダムのみに頼ることもなく、様々な治水対策案を抽出した上で検討していくという状況になっています。  現在、流域治水といった観点が出てきているわけでございまして、これは天竜川流域全体として流域対策を進めていくといった中で、諏訪地域の洪水に対しては釜口水門でかなり流量調節もしているわけですが、諏訪地域の皆さんの状況も踏まえながら、今後様々なプランを検討していくといったことだと考えております。  いずれにしましても、県としても、関係市町村と共に国の勉強会に積極的に参加させていただいて、その中で情報共有を図るとともに、今後とも国、また関係市町村と連携した取組を、しっかり水害がないように進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆向山公人 委員 ありがとうございました。 ◆和田明子 委員 おはようございます。よろしくお願いします。今日も朝、天候が悪かった影響もあってか、やはり犀川を越すのはなかなか時間のかかる状況でありました。私は最初から丹波島橋は諦めて小市橋の方向に向かうんですけれども、今日は小市橋も相当ひどく、とうとう両郡橋まで行きました。朝の渋滞対策は、本当に長野市の南と北で常に皆さん御努力いただいています。新しい橋という要望もありますけれども、橋の計画から実際に建設して供用開始に至るまでには相当の時間がかかるということも承知をしております。公共交通機関の利用や交通の分散など、いろいろな対策をしていただいていると思いますけれども、やはり公共交通、特にJR篠ノ井駅から長野駅の間は駅が多くありますから、長野市内に来ていただく方に一定程度乗降していただいて、渋滞を緩和するとか、それから、自転車を利用する方も増えていますけれども、まだ自転車が安全走行できるという道路環境にはない箇所もありますから、そういうことも含めて対策をどうお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 丹波島橋の渋滞対策について、どのような考えで進めているかという御質問だったと思います。実は、長野市と県警察と県によりまして、丹波島橋渋滞解消に関する研究会を令和元年度に立ち上げてございます。昨日も服部委員の御質問にお答えいたしましたが、その中では、丹波島橋の周辺の交通容量の拡大と、自動車利用者の総量抑制、先ほど和田委員がおっしゃられた要は乗り換えていただくと、それとやはり丹波島じゃなくて、交通分散するという渋滞対策、この三つを柱として進めております。  その一つの柱として、丹波島橋の周辺の交通容量の拡大につきましては、渋滞の先頭にある荒木の交差点をできるだけスムーズに通行していただくように、交差する市道も含めて容量の拡大を図っておりまして、県管理の部分については右折レーンを10メーター延ばしましたが、それ以外のあやとり橋側もやらないと、やはり青の信号部分を本線の117号に振り分けるということができませんので、そこをしっかりやっていくということでございます。  また、総量抑制につきましては、できるだけ車じゃなく公共交通に乗り換えていただきたいということでございまして、バスの専用レーンの時間も長過ぎるんじゃないかというお話もいろいろありますが、今、9時までになっております。ここについては、かなりの人がバスを使っていただいて乗っていらっしゃいます。コロナ禍の昨年度は、やはり密になるということで少なかったんですが、また元に戻っています。ただ、帰る際の遅い時間にバスがないということで、その辺が定期を買うことにも支障になっているということもお聞きしております。ただ、昨日、服部委員の御質問にお答えいたしましたが、鉄道の西側の方については、乗り換えの意向があることもアンケートでは分かりました。スムーズな乗り換えがしやすいという面で、駅より離れたところに駐車場を造ってもなかなか難しいと思いますので、その周辺を含めて長野市が主体となって検討しているということです。  あと、どこでも橋を架ければいいというわけじゃなくて、転換できるところが限られておりまして、その中では、丹波島橋と長野大橋の間に新橋が一つ必要じゃないかということも、長野都市圏総合都市交通計画の中では位置づけているところです。ただ、委員おっしゃられるとおり、時間もかかるということですが、いずれにしても、進めていかないと何も変わらないということなので、少しずつではございますが、長野市と県と警察のほうで一生懸命解消について進めているところでございます。以上でございます。 ◆和田明子 委員 鉄道の西側の地域については、乗り換えの意向もあるということですから、やはり駅周辺に一定程度、駐車場などを確保するということも、長野市と協力してぜひ進めていただきたいと思います。西側はバス路線が特に弱いので、JRなど公共交通に乗るには、どうしても駅まで来るのに自家用車という手段しかないところが多いですので、よろしくお願いします。  道路のお話をお聞きしましたので、その関係で国道20号諏訪バイパスについて若干お聞きしておきたいと思います。  20号バイパスの未着手区間、ここの環境影響評価準備書の意見募集に伴って、下諏訪町の建設促進期成同盟会が誤った文書内容を記載したということで、県としても迷惑を被ったということもあると思われます。この計画が1972年、昭和47年、都市計画決定してからもう半世紀たっているという状況で、また、国道20号諏訪バイパスについても、新たにルート案などの説明会もされたということで、これについては疑問や不安を感じている皆さんから、どちらかというと建設については反対というような御意見も多いという中で、建設を推進するという意見もいただきたいというような状況において、県から同数程度の事業推進の意見書を求められているという誤った記載があったとのことで、ここは下諏訪町としても町長が陳謝したということです。誰に向かって陳謝をしたのでしょうか。県はこれに対して事実関係の説明と謝罪を受けたのかについて、お聞きしたいと思います。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 諏訪バイパスの関係の都市計画の手続につきましては、都市・まちづくり課で進めておりますので、私から答えさせていただきます。  委員からお話がありました諏訪バイパスは、昭和47年に都市計画決定されたということで、部分的には整備をされておりますが、まだまだ慢性的な交通渋滞が発生している中で、やはり昭和47年に都市計画決定された道路の位置では不十分だということで、今回、位置を変更いたしまして、山側のほうへ道路の位置を振ったということでございます。環境影響評価につきましては、これは延長が10キロ以上ございますので、この法律に沿って進めているということでございます。  都市計画といたしましては、ルートの説明を地元の皆さんに6回ほどさせていただいて、都市計画の原案の説明も6回させていただいてございます。また、公聴会でも24名の方に御意見をいただきまして、準備書の説明会も4回、それと、公式じゃなくて地元の皆さんの、先ほど委員がおっしゃられた、水や温泉などにかなり影響があるんじゃないという反対というより御懸念があるということで、再三、私どものほうへもお話をいただいておりまして、個別の説明会も37回やってきております。  そのような中で、今回、新聞の中で書かれておりましたが、事業促進の意見書の提出を求めたのではないかということでございますが、県からこのようなものを求めたことはございません。それに対して説明があったかということでございますが、それにつきましては、期成同盟会の会長さんが作られたということなので、町が事務局をやっているということはございますが、直接期成同盟会の会長さんにお会いして謝罪を受けたということは、今のところございません。ただ、町を通じて、非常に御迷惑をかけたということはお話をいただいてございます。  そもそも、いただいた環境影響評価の準備書に係る意見書につきましては、環境の保全の見地から様々な立場の幅広い意見を受けまして、その中から有用な環境情報等を準備書に対する知事意見に反映させるということなので、事業に対する単なる賛成とか反対とかという意見やその数は、知事が述べる環境の意見に影響するものではございません。また、都市計画の意見書につきましても、その要旨が都市計画審議会に提出されまして、関係行政機関の長の意見も勘案して、公正かつ専門的な第三者の立場で審議していただくことになります。よって、今回報道等ありましたけれども、今回の手続は、今後の手続に何ら影響を及ぼすものではないと考えてございます。  いずれにしましても、先ほど申し上げました、地域の皆様が諏訪バイパスの整備により、温泉や湧水など水への影響について御心配をいただいていることは十分承知しておりますので、県としましては、事業者である国土交通省と共に、地域の皆様の御懸念を払拭できるように、要望があればいつでも御説明に上がると申し上げてございますので、その辺も住民の合意形成を図りながら進めてまいりたいと考えてございます。 ◆和田明子 委員 国道20号が慢性的に渋滞するということで、また、こういう計画が丁寧に何度も繰り返し説明していただいているという中で、やはりルート変更によって、今言った水や温泉への影響についても不安を抱いている方々がおられるということで、今後も丁寧にやっていただくというお話ですので、そこは引き続きお願いしたいと思います。  今後は、県の都市計画審議会技術検討委員会などにこれが上ってくると思うんですけれども、そういう日程的なめどというのはどうなっていくのでしょうか。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 まず、環境影響評価の環境保全の見地から多くの皆様に意見書をいただいておりまして、それに対する見解をつけて環境の知事の技術委員会を所管している環境政策課に提出する形になります。それで、その意見に配意していただく中で、技術委員会として一定の御意見が出まして、それを踏まえて関係する市町村長の意見を勘案し、環境の知事の意見が出るということになります。その後、都市計画審議会のほうにかかっていくという形でございます。  今のところ、まだ意見書及び見解については、環境の知事のほうへ意見書の概要等は送付しておりませんが、調査の内容については、既に4月から技術委員会で内容の確認をいただいておりまして、ここで細かく御説明する時間はないんですが、温泉の水は300メーターぐらいのところから取っておりまして、今回事業をやるのは20メーターぐらいのところですので、水の性質が全然違うというのも明らかになっています。その辺も踏まえる中で、環境の技術委員会へは十分説明をさせていただいているところです。また、引き続きさせていただきたいと思っております。 ◆和田明子 委員 分かりました。引き続き、不安払拭など丁寧にしていただくようにお願いしたいと思います。  それでは、令和元年東日本台風災害の関係について、少しお聞きしていきたいと思います。  流域治水ということも言われていますけれども、千曲川全体で上下流のバランスを取って治水対策を進めていく緊急治水対策プロジェクト、これの中で、県が担当している佐久の遊水地については、地権者、それからその土地を借りて耕作をしている方が大体100名前後おられるというお話です。12月に説明会を行い、引き続き4月も説明会などを行い、住民や地権者の皆さんなどから意向のアンケートを行うという予定だったかと思いますが、そのあたりは今どのようになっているのか、お聞きしたいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 佐久の桜井遊水地に関する御質問かと思います。委員お話しいただきましたように、説明会をやった後、全員の方がお見えになったわけではないということもありまして、当日の説明の内容も含めて、アンケートという形でも取らせていただいて、一応そのアンケート調査も終わっている状況になってございます。 ◆和田明子 委員 そのアンケートが行われた、終わっているという内容について公表は、どのようにされるのでしょうか。 ◎小松誠司 河川課長 アンケート調査は個々の方の御意見ですので、あまり具体的に公表していくという形は取っていないかと思います。アンケートや説明会などで多かった意見につきましては回答を作って、多分回覧という形になろうかと思いますけれども、地元にお知らせをしていると認識をしております。 ◆和田明子 委員 では、地元で回覧ということで、地権者や耕作を直接行っている方々のみではなくて、やはり地域の住民の皆さんにとっても大事な計画と思いますので、このあたりのところは引き続き丁寧にやっていただきたいと思います。  それから、今度国で担当することになります長野市篠ノ井塩崎の聖川遊水地についても、少しお聞きしたいと思います。  この間、地元区で、河川事務所さんで来ていただいて丁寧に説明会を行っていただきました。そこで示されたのが、おおよそ計画貯水量70万トンということと、地役権の補償方式で行いたいという方向で御説明がありました。その中で、地役権設定のときに補償費を支払い、その後、遊水地として活用し、洪水が入った場合には、泥水やごみなどがかぶった場合でもそのことに対する補償はなく、農作物の被害が発生した場合には、農業共済の補償が適用されるという御説明がありました。  ここで、やはり地元で農地を使って耕作をしておられる皆さんは、補償は1回こっきりかということと、洪水に見舞われた後の対応がそういうことでは困るという意見もあり、そういうことに対して河川事務所では、補償方式を説明したけれども買上げ方式もあり、まだ定まらないようなことをおっしゃっておりまして、これは一定の期間に結論づけて事業を進めていかなければ、この緊急治水対策プロジェクトの期間内でこれを実施していけるのかということも考えられました。  そういう点で、長野市や国との関係の間に県はどういう役割を今度担っていくことになるのか、国が事業主体として進めることであるので、そういう点では、直接的には県に地元からの御要望はお届けするという関係で、直接の事業者ではないということで、一歩引くような印象を受けるんですけれども、そのあたりはどうでしょうか。 ◎小松誠司 河川課長 直轄でやっておられる聖川の塩崎地区の遊水地の関係かと思います。御質問は、多分説明会に県の長野建設事務所は出席していなかったと思うんですけれども、説明会の中では、聖川の話があったということをおっしゃっているのかと思います。説明会に出る出ないのところは、私もこれまでいろいろ経験してきた中で、関係の行政職員がみんないることがいいほうに働いて、深い意見交換ができたり議論ができたりするケースもありますし、逆に話が散漫になってしまって、本来のところのお話がうまく議論ができなかったりということもありますので、ケース・バイ・ケースで、状況に応じて、必要であれば出席していく形になろうかと思います。  いずれにしましても、例えば関連する事業があって、それをやることで遊水地の整備が進むということであれば、またそういった事業から私どもも関わりながら、できるだけ早く遊水地が実現できるような形で支援をしていきたいと思っております。 ◆和田明子 委員 確かに御意見としては、聖川内水氾濫の対応として、千曲川の水位が下がることによって内水氾濫の危険性を回避する可能性が高くなるということですから、国の事業であってもその直下に聖川もあり、また岡田川も内水氾濫を起こしたということで、千曲川との関係では大変いつも神経をとがらせて、地域住民の皆さんは水害との関係で長年苦労しておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。  河道の掘削と堆積土砂の除去について、若干お聞きしておきたいと思います。対策プロジェクトの中では、上下流のバランスを取りながら、氾濫域のリスクを総合的に勘案して水位を低下させるために河道掘削を段階的に行うということで、おおよそ河道掘削するポイントや順番も示し、このことは全体としてやっていくということです。それとは別に、この台風災害によってたまった堆積土砂の除去は行われると思っているんですけれども、堆積土砂の除去についてはどうやられるのか、計画があるのか、お聞きしたいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 これは千曲川の本線のお話でよろしいですか。分かりました。  まず、緊急治水対策プロジェクトの中で、例えば立ヶ花の掘削をやります。段階を踏んでやっていくものは、今回の災害を受けて、同規模の洪水が起きたとしても堤防から越水させないという当面の目標を立ててやっておりますので、そのために必要な河道の掘削というのは、全体が越水をしないような形になるところをためて掘削をしていく、その一番のところが立ヶ花の掘削かと思っています。それ以外の部分は、大分これまでにも実施していただいていると思います。県でも必要なところはやっておりますけれども、災害を受けて非常に堆積した部分につきましては、災害の対応という位置づけの中で掘削もさせていただいている状況かと思います。 ◆和田明子 委員 1回の洪水によって相当たまるところがあるんですよね。そういうところを、せめてたまった分だけでも取ってほしいという御意見もありますから、掘削を本格的にやるには、まだ順番にバランスを取ってやっていくとなると、上流域のほうはもう少し後かなという印象を持っていますので、そういう点では、ぜひ堆積土砂の除去のほうを進捗させていただければと思います。また国に要望していただければと思います。  それで、どうしても令和元年東日本台風被害から、目は千曲川に行くんですけれども、私たち、犀川流域のことも大変心配しておりまして、昨年7月の豪雨災害でも、やはり犀川の水位がかなり上昇しました。そういう点では、安茂里で裾花川が合流して、あの辺りが特に堆積が進んでおり、もう中州が相当大きくなっておりまして、丹波島橋の下流の青木島のほうに水量も圧も相当かかると不安を抱いている方たちもいます。そういうことで、千曲川の対策も国に求めていただきたいんですけれども、犀川のところも国の管理区間ですから、犀川についても国に対して御意見、御要望をしていただいているかと思いますが、そのあたりのことについてはどうでしょうか。 ◎小松誠司 河川課長 犀川の長野市街地内は直轄管理ということで、東日本台風に特化しますと、犀川は比較的水位が上がらなかったということもあって、例えば、緊急治水対策プロジェクトの中で何かやるという位置づけは今のところないと思いますけれども、犀川自体もかなり大きな河川でございまして、災害復旧等はやっているようでございますが、常に千曲川河川事務所のほうも点検をして、状況を見ていただいていると思います。また、地元の皆さんから御意見があれば、私ども間に入って、また千曲川河川事務所のほうにお伝えしていきたいと思っております。 ◆和田明子 委員 やはり地域住民にしてみれば、国の管理河川、県の管理河川ということでなく、地域住民の安心・安全を確保してほしいということで御要望があります。災害についても、洪水のたびに土砂が堆積し続けていますので、ぜひ対策を求めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  それで、流域治水対策も、いよいよこれでまたいろいろなところに対策を打っていただくということですが、雨水の貯留タンクについて、資料12で昨日も御説明をいただきました。当面は県有施設に対してこれだけの貯留施設を設置するということでいいかという確認を、先にしたいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 各戸貯留タンク、雨水の貯留タンクに関する御質問かと思います。貯留タンクは、一つ一つの容量はそんなに大きなものではなくて、一般の家庭ですと多分200リットルぐらいのものが限界かと思っていますが、いずれにしても、数をたくさんやっていただくことが非常に重要かと思っております。そういう中で、私どもとして住民の皆様にお願いをするに当たって、まずは県有施設に設置し、その上で県民の皆さんにお願いをしていくというような狙いがございまして、5年間で439基、今年度につきましては89基ですが、県有施設に設置を進めていきたいと考えております。 ◆和田明子 委員 タンクの設置によって、どのくらい雨水が貯留されるかという量の確保よりは、一気に川に流すんじゃなくて、少しずつ遅らせるためにみんなで分担していこうという考え方が、こういうことに表れていると思います。長野市でも各戸の雨水貯留施設を設置するに当たっては助成をしているということで、長野市でいいますと、貯留量100リットル以上500リットル未満の購入経費の2分の1、限度額2万5,000円の助成をするということで取り組んで、もうこれは平成14年から取り組んできて、昨年の8月までに3,824基設置したとなっております。一時は大変意識が高く設置する方が増えたんですけれども、ここへ来て長野市民の中では意識が減っていると言われておりますので、県も率先してやっていくことでPRしていただき、自治体ごとに、そういう個人の住宅に雨水貯留施設を設置した場合にも助成する自治体もあるということも、県のPRと重ねてPRができるのであればしていただきたいと思いますので、これは要望しておきたいと思います。  それから、貯留タンクと雨水貯留浸透施設の設置とありますが、この雨水貯留浸透施設というものについて、若干御説明をいただければありがたいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 各家屋や施設から出てくる雨水をすぐに出さないための方策として、一つは、今ほど御質問いただきましたタンクで直接的にためる方法もあります。それ以外に、例えば一般の住宅から出てきた雨の水を一旦浸透ますに入れて、それで飲み切れない分は排水するという形がありますので、両にらみといいますか、どちらでも結構だと思うんですが、何かしら雨水を直接出さないための方策を取っていただきたいという意味で、貯留と浸透という二つの方策をお示ししている状況でございます。 ◆和田明子 委員 県有施設の地下貯留も、これから造る県有施設については地下貯留もやっていただく、それから、県営住宅についても、今言った浸透ますも含めて貯留浸透施設も設置していただく、様々な組み合わせを今までもしていただきましたけれども、流域治水という言葉が出る以前から取り組んでいただいていることですので、積極的に今後も取り組んでいただきたいということを御要望して、終わりたいと思います。 ◆山岸喜昭 委員 おはようございます。私からも少しお伺いしたいと思います。  それでは、資料1でございます。道路上の事故ということでございます。  今朝の新聞にも園児の列にトラックが飛び込み、それも飲酒運転だということで、これはもう問題外でございますけれども、本当に道路上での事故については、歩道の整備や道路の安全施設の設置など、県が責務を負う形になってくるかと思っているところでございます。昨日も服部委員、向山委員からもこの問題につきましては意見が出ておりますけれども、県内の道路敷地内の危険木の箇所等は把握しておられるのでしょうか。 ◎太田茂登 道路管理課長 県内の道路敷地内の危険木という観点ですと、危険木ということでは点検はやってございません。道路の危険箇所の点検ですけれども、平成8年、9年にやってございまして、その中で危険箇所は把握しておりまして、計画的に対策を進めております。それと、昨日もお話ししましたが、道路区域外の危険木については、森林税を活用した対応で計画的に進めております。また、日頃の点検の中で道路敷地内の危険木の点検もしているところでして、通常のパトロールですと週に1回以上パトロールしておりますし、災害復旧に相当するような暴風雨があったときには、その都度臨時のパトロールを出すなどして危険木の発生について把握をしているところです。 ◆山岸喜昭 委員 長野県は本当に道路が長いし、山に囲まれておりますので、この雑木の駆除については大変重要かと思っています。これからの長野県の観光シーズンに向けまして、地元からの要望が振興局は多いと思いますけれども、危険木の伐採駆除については、これはどのように取り組まれるか、お願いします。 ◎太田茂登 道路管理課長 危険木の扱いですけれども、5年ぐらい前に松本地域で雨氷による倒木が物すごく発生しまして、道路が通行止めになる事態も発生していますけれども、そのときにも道路の沿線には電柱、電線があったりしていて、倒木の除去に当たっては、電線の管理者としっかり工程を打合せしないと安全に除去できないという状況もあり、道路の沿線の危険木については、電線管理者のほうとも情報共有しながら対応している事例もございますので、沿道区域の危険木の対応については、そのような様々な施設管理者と連携を取りながら対応を進めてまいりたいと考えております。 ◆山岸喜昭 委員 ぜひ安全・安心な長野県の道を御案内していただければと思います。  続きまして、資料9のほこみちについてでございますけれども、飲食店関係の支援のためにほこみちをやるということでございます。これについては、規制は設けられるんですか。 ◎太田茂登 道路管理課長 ほこみちについては、道路の中の空間を利用することについて、今までの占用の条件を緩和するという観点でやっておりまして、空間の中の安全確保が大前提であります。歩行者の安全確保ができる空間、幅2メートルが確保されることが前提でございまして、それ以上ある部分のところについて、テラス営業など地域活性化のために活用していただきたいと考えており、安全に利用できるというのが許可の条件になります。 ◆山岸喜昭 委員 どうしても飲食店関係でほこみちということになると、トラブルが発生しやすいと思いますので、十分に御指導をいただければと思っております。  次に、資料10でございますけれども、新たに長野県広域道路交通計画が策定されたということで、松本佐久連絡道路につきましても構想路線に位置づけられ、検討に入ったということです。東信から松本までこの高規格道路が開通しますと、東信の皆さんが今度松本空港を利用できる、そしてまた大きなこども病院等へも1時間ぐらいで行けるようになります。そしてまた、松本地域からは高規格道路を使って東京まで2時間で行くことができるということで、緊急輸送、防災・減災対策、そしてまた物流路線としても大いに期待されているところでございます。検討に入ったということで、県としてはこれからどのように進めて、対応されるか、しっかりとお取決めをいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 ◎勝野由拡 参事兼道路建設課長 松本佐久連絡道路につきましての御質問でございます。  昨日、資料10で御説明いたしましたように、松本佐久連絡道路につきましては、広域道路計画における構想路線ということで、構想路線というのは、現時点では起終点等は定まっておりませんが、将来高規格道路として必要な検討を進めていく道路になっております。長野県としましても、現段階では県の計画として国に提出している段階でございまして、これが国の関東ブロック版の計画の中で位置づけられた上では、構想路線ということで必要な調査からまず始めていきたいと考えております。まだ非常に時間がかかる話ではありますが、まずは現状の把握や整備効果等を十分検討しながら、実現できるような調査を進めてまいりたいと考えております。 ◆山岸喜昭 委員 ぜひお願いいたしまして、地元の皆さんも本当に期待していますので、よろしくお願いしたいと思います。その中で、中部横断道につきましても、八千穂小諸間が開通して、交通量や利用者がここのところすごく増えているということでございまして、これも長坂前の道路の決定をぜひ早急にお願いしたいということで、環境アセスメントも進んでいるかと思いますけれども、今はどのような状況なのかお知らせください。     〔服部委員から「田中次長にもちょっと聞いて」という声あり〕 ◎勝野由拡 参事兼道路建設課長 では、まず、私のほうで少しお答えします。中部横断道でございますが、現在の状況は、長坂八千穂間につきまして、1キロ幅のルート帯とおおむねのインターチェンジの位置が決まっているということで、現段階では山梨県にもまたがるものですから、山梨、長野の両県で環境影響評価の手続の一環として、環境の調査を進めているところでございます。佐久地域から太平洋に行く非常に重要な道路でありまして、長野県の本州中央部の広域交流圏でも重要な一つの路線として位置づけられておりますので、県としましてもこの事業が一日でも早く進むような形で、さらにこれからルート決定という形になっていくかと思いますが、バックアップ体制を整えて国に要望していきたいと考えております。 ◎田中衛 建設部次長リニア整備推進局長 一応決意表明ということで言われていますので、私も、こちらに来てから中部横断自動車道の重要性は十分認識しておりまして、今、国で環境アセスメントを進めていただいております。この事業は、長野県と山梨県で協力して進めていかなければならないので、山梨県とタッグを組んで、国交省と一緒に事業化されるよう、頑張ってまいりたいと思います。 ◆山岸喜昭 委員 来週、期成同盟会がございますので、ぜひ、いい発表ができるようにお願いをしたいと思います。  続いて、資料11、12でございますけれども、和田委員からも今、先ほど少しお話がありましたが、令和元年の東日本台風、また、令和2年の7月の豪雨ということで、長野県に本当に甚大な被害をもたらしたところでございます。この表を見ますと、復旧復興工事も大分進んでいるということでございます。90%進んでおられるということで、しっかりと事業は進んでいるようでございます。  また、近年このような中で、治水計画、砂防事業の推進は大変重要な役割を果たすということだと思います。今議会でも、また、先ほど向山委員からも出ました三六災害についても、60周年を迎えたということでございまして、こういう事例につきましても、後世にしっかりと継承していくことが大切だという意見が出ています。  この大規模な土砂災害、そして長野県は火山を抱えているということで、火山災害など起こるところでございます。土石流災害等を最小限にとどめるためには、実践的な防災知識や訓練、そしてまた警戒避難体制の強化が大変重要である、必要であるということでございますので、この辺につきまして、砂防課長から御意見をお聞きしたいと思います。 ◎林孝標 参事兼砂防課長 三六災害を踏まえた砂防事業の推進についてという観点の御質問をいただいたと認識させていただきます。  長野県は非常に急峻な地形で脆弱な地質を有しているということで、非常に全国的な観点から見ても土砂災害が非常に発生しやすいというのを、私もこちらに来て肌で感じているところでございます。そういった中で、委員おっしゃったとおり、ハード対策をしっかりやっていかなければいけませんし、また、浅間山も抱えておりますので、こういったところにつきまして、直轄砂防事業とも連携しながらやっていくことが重要かと認識しているところでございます。  ハード対策だけではなくて、やはりソフト対策も重要でございまして、我々としましては、土砂災害警戒区域の指定であるとか、いざというときの避難指示の目安となります土砂災害警戒情報の発表であるとか、そういったことをやらせていただいておりますし、また、やはり住民の皆さんが我が事として防災意識を持っていただくことが重要だと認識しているところでございます。  そういった中で、ボランティアの皆様に「赤牛先生」という形で地域に入っていただいて、防災教育や訓練といったこともしていただいているところでございます。こういう総合的な取組を有機的に実効性のあるものにしていくことを、我々今後ともしっかり担っていきたいなと思っておりますので、また引き続き御指導のほどよろしくお願いしたいと思います。
    ◆山岸喜昭 委員 治水、また砂防につきましては、本当に重要なことだと思いますので、お願いをしたいと思います。  流域治水推進シンポジウムということで取り組まれております。流す、留める、そして備える計画について、これもまた県民への防災教育、これが本当に必要かと思っておりますけれども、このシンポジウムについてのお取組はどのようにされているのか、お願いします。 ◎小松誠司 河川課長 すみません、御質問いただいているシンポジウムは、資料の12に記載しているものですか。 ◆山岸喜昭 委員 そうです。 ◎小松誠司 河川課長 ありがとうございます。今年度、流域治水キャンペーンということで、いろんな角度から流域治水のPR、必要性を訴えていきたい中の一つで、シンポジウムをやりたいということで、時期的にはこれから段取りをしまして、夏から秋にかけてやれればいいなという状況でございます。ただ、コロナの状況もありまして、大々的に人を集めてできるかどうかというところが不確定なので、まだ具体的なお話ができない状況でございます。いずれにしましても、少しターゲットを決めて流域治水についていろんなお話を聞かせていただいたり、また、私どもとしてお願いしたいことをお伝えできるような機会にしていければと思っております。 ◆山岸喜昭 委員 やはり県民にしっかりと教育していくことが必要かと思っております。資料の11で、大規模な復旧復興、強靱化ということで事業が進んでおりますけれども、建設業界につきましては、担い手の確保、建設業界の魅力ある職場づくりということで取り組んでおると思います。今この事業が大変事業量が多い中で、DX、そしてまたICTの活用について取り組んでおられると思いますけれども、その辺につきましてはどのぐらい進んでいるのか、よろしいでしょうか。 ◎栗林一彦 技術管理室長 DXの関係のお尋ねでございます。  今、建設関係でも非常に重点的に進めていかなきゃいけないということで取り組んでおりまして、現在、一番力を入れて取り組んでいるのがBIM/CIMの推進という分野でございます。簡単に言うと、測量などの成果品で今まで二次元的な図面でやっていたものを、測量から設計、施工、管理までの一連のサイクルを三次元データで管理していこうという分野でございますが、そこにしっかり取り組んでいこうということで、力を入れているところであります。  国では、2023年までに全面的な実施ができるよう目標を設定してやっておるようですけれども、県は全て大企業を相手にしているわけではなく、小さい企業もいらっしゃいますので、そんなスピード感でできるとは今は考えていなくて、もう少しロードマップをまた考えなきゃいけないと思っていますけれども、今年度、BIM/CIMに取り組む協議会、関係団体を構成団体にした協議会がございますが、その体制を強化して、これからさらに力を入れて取り組んでいこうということで進めているところであります。  また、BIM/CIMの目標は、やはり使っていただかないといけないということがありまして、なるべく皆さんに使っていただくのにどうやって普及させていくかという中で、発注機関にはノルマ的なものを課していまして、せめて最低1か所ぐらいは取り組んでもらうように投げかけているところであります。  ICT施工は少しずつ浸透してきております。実施した業者については、その次の総合評価で加点するといったインセンティブをつけたりして、普及促進に努めているところであります。ただ、ICT施工は、施工のところだけで完結してしまいますので、その先になかなか広がらないというところがあります。やはり我々とすれば、測量から設計、施工、管理まで一連で、三次元でできるBIM/CIMの推進に力を入れてやっていきたいと思っております。 ◆山岸喜昭 委員 ぜひ推進していただくようにお願いをしたいと思います。  次に、資料の13でございますけれども、まちなかグリーンインフラ推進事業についてでございます。これもゼロカーボンに向けてのグリーンインフラ事業と捉えているところでございます。このグリーンインフラ事業につきましても、住民のボランティア活動で道の会などがやっておりますけれども、環境美化活動とまた連携してこれからやられていくのか、市町村でも本当に公園計画は進んでおりますけれども、その辺につきましてはどう取り組まれるのか伺います。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 グリーンインフラの維持管理体制というお尋ねだと思います。  まず、グリーンインフラにつきましては、2050ゼロカーボンを目指してということもございますが、今回新型コロナの危機の状況の中で、身近な公園なり緑のスペースは非常にストレスの解消になったり、健康増進につながるということがいろいろ研究をされてきております。その中で、グリーンインフラとしての緑とかオープンスペースと、先ほどほこみちの話がありましたが、町なかを皆さんに歩いていただきながら健康増進も図っていただき、またまちのにぎわいもつくっていきたいという中で、グリーンインフラはウォーカブル施策とオープンスペースの確保ということを含めて進めていきたいと考えてございます。  その中で、最大の課題は維持管理体制になりまして、緑を植えたときはいいんですけれども、誰が管理するかということで、今までは道路管理課を主体としてやっているアダプトなどがございますが、なかなか地元の皆さんも高齢化してくる中で、木を植えてもらっても困るというお話も前々からお聞きしております。  そういう中では、今回御紹介させていただきましたが、長野駅東口のポケットパークで、地元だけじゃなくて、蝶の愛好家の皆さん、要は地元の人ではなく別のところから来た人がこういうものを造りたいということで関わっていただくこともできますし、また、一昨年実施しました全国都市緑化フェアで、県内に緑化を推進する緑化ネットワークというものができまして、様々な皆さんが緑に対して続けていきたいということも言っていただいております。従来の地元の皆さんだけでなく、緑にいろいろ関わっていただく人たちを募りまして、ネットワークをつくりながら、ただどこでも木を植えるわけにいかないので、町なかの目抜きの通りを中心に進めてまいりたいと考えてございます。これから体制については市町村を含めて、皆さんと協議しながら進めてまいります。よろしくお願いします。 ◆山岸喜昭 委員 ぜひお願いをしたいと思います。私、地元の小諸のほうでは、こんなに緑があっていいのかというぐらい、中心市街地は本当にグリーンインフラが進んでいると思っております。そんな中で、やはり地元の行政と地域住民、ボランティアとしっかりと連携をしてやっていただくように、それで県が指導していただいてやっていくことが必要かと思います。管理体制につきましては、今、課長がお話になられて、それにつきましてはいいかと思いますので、ぜひまたグリーンインフラということで、これは防災公園にも使えるということでよろしいんでしょうか。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 今回事例で御紹介させていただきました県が管理している若里公園も一時避難地になっておりまして、そういう中で、防災公園にも使えるということで、国の防災安全交付金を活用できるということでございます。また、余談ですが、小諸につきましては、半分ぐらい緑がございまして、あいおい公園とか、私どももいつも参考にさせていただいております。停車場ガーデンもございまして、そういう体制づくりも私たち今後も参考にさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ◆山岸喜昭 委員 ぜひまた御視察にいらしてください。以上で終わります。 ○共田武史 委員長 午後1時30分まで休憩を宣した。 休憩時刻 午前11時33分 再開時刻 午後1時27分 ○共田武史 委員長 再開を宣し、委員の質疑等発言を許可した。 ◆荒井武志 委員 それでは、荒井からも質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  まず、資料1ですが、道路上の事故に係る損害賠償についてということでありまして、昨日からの質疑でも道路敷地内からの倒木であり、県に賠償責任が生じるとのことで、私も理解するところであります。これが県管理以外からの倒木であった場合は、当然、一切責任は生じないという受け止めになると思うんですけれども、道路に隣接するような、隣接地からの倒木で道路上に存置されて、これに乗り上げて車が損傷した場合はどう考えるのか、対処の考え方をお願いしたいと思います。 ◎太田茂登 道路管理課長 道路区域外からの倒木があって、それが道路上に存置され、それに衝突なりして損害があった場合ということでよろしいでしょうか。そういうケースですと、道路の穴ぼこと同じような状況でして、回避できることも考えられるので、損害の負担については、状況によって負担割合が変わってきて、もし道路上に出ていた場合はそういうことになります。民地側からの倒木の場合は、全て道路管理者が責任を負うわけではございませんで、道路管理者とすれば、民地側の責任も生じると考えておりますので、ベースは2分の1ずつで損害賠償の請求に対して応じることになります。それで、請求を受けた場合に2分の1でやるんですけれども、県の場合は保険会社に入っておりますので、保険会社が全額補償して、民地の責任の部分については、県の保険会社が民地側の所有者に請求するという手続が考えられます。 ◆荒井武志 委員 ありがとうございます。大体分かりました。折半が基本ということであります。これらに関わるいろんな事例があると思うんですが、担当者が替わっていくわけでありまして、やはり統一性がないといけないとも思うものですから、対応事例集みたいなものは事務的にはまとめてあるんでしょうか。 ◎太田茂登 道路管理課長 損害賠償の専決に当たって、県の中で損害賠償の審査委員会がありまして、損害の状況とかを見まして費用負担について決定していくわけですけれども、おおよその状況に応じての負担割合などは委員会の中で決定しております。 ◆荒井武志 委員 委員会で決めていくというのも分かりました。ただ、委員会に諮る際にも、多分このような考え方で2分の1にとか、ある程度の説明的なメモとか資料を用意すると思うんです。それらに関わって、執行部のほうである程度の基準的なものをまとめたものはあるんでしょうかということをお尋ねしたんですが、どうでしょうか。 ◎太田茂登 道路管理課長 こういう損害賠償の事例については、過去からの積み重ねがありまして、決めた過失割合をまとめたものを持っております。損害賠償の請求は、まずは建設事務所に来て交渉が始まるわけですけれども、建設事務所にもこのような過去の実績、例に基づいた過失割合の判定について情報共有していまして、それをベースに交渉をしており、実態としてはそういうことです。 ◆荒井武志 委員 分かりました。ゼロにするということはなかなか厳しいと思いますが、やはりいわゆる日常の点検などに御努力いただいて、ぜひこういう事例の数の減少に努めていただきたいと思うところでございます。よろしくお願いします。  続いて、資料9、歩行者利便増進道路、ほこみちについてであります。この取組は、にぎわいのある商店街の活性化に貢献すると考えておりまして、私もいい取組ではないかと思っております。県内では県を含め、8自治体21路線が指定されて、千曲市でも利活用していただいており、うれしいと思うところでありますが、県外の実績が書いてありました。下のほうに、6つの市だけだと数えたんですが、他県のことだからどうでもいいよとなるかもしれませんが、そうはいいましても、長野県がこれだけ努力して指定されているのに、県外で6つの市だけだということは、何か進まない要因がどこかにあるのかなという感じもするんですけれども、この辺の認識、見解などありましたらお願いします。 ◎太田茂登 道路管理課長 大変難しい御質問ですけれども、県外の実績で御紹介させていただきますのは、大阪市ですと、直轄の国道の御堂筋だそうです。長野県とは違って、非常ににぎやかな通りだと思いますけれども、その中で地域の活性化、ウィズコロナやアフターコロナに向けた取組が進んでいると認識しております。ほかには神戸市とか姫路市の取組、これも同じ関西方面です。それと甲府については長野県と同じような状況かと思いますが、もう一つは、山口県の宇部市、これは市の取組ですけれども、そういった状況で、なぜ長野県がこれだけ多く進んだかというのは、やはり地域の皆様がこのコロナ禍で何とかしようという思いがあって、ここまで取組が進んだのではないかと思います。 ◆荒井武志 委員 分かりました。他県のことは、私が一生懸命また今後調査をさせていただこうかと思っております。  今後の本格施工に向けて、地域の要望があれば、条件、幅員等を含めて、合致する箇所については指定を検討していきたいとメモがありました。この取組方針が示されているわけですけれども、現時点でのさらなる検討状況や将来見通しがどんな状況にあるのか、その辺のお考えをお願いしたいと思います。 ◎太田茂登 道路管理課長 検討していきたいと申し上げましたのは、この指定に当たっては、所在する市町村と、もう一つ、午前中も御質問いただきましたけれども、安全の関係で公安委員会との協議がございます。そういったところで、安全性や地域の中で問題がないかを確認した上で、指定していくということになります。  それともう一つ、今後の見通しですけれども、アフターコロナに向けて地域の取組も盛んになってくると思いますが、長野県においては、御開帳や御柱などの大きなイベントが控えており、その中で活用を検討される自治体が出てくると思いますので、そういう御要望があれば応じてまいりたいと考えております。 ◆荒井武志 委員 当然こういうことを進めようということでやっているわけですから、あまり待ちの状態ではなくて、働きかけも含めてぜひ積極的な取組をお願いしたいと思います。  もう少し時間をいただいて、資料12です。流域治水の推進について、社会全体で洪水に備える意識を高め、あらゆる関係者が協働して流域全体で水害に強い地域をつくるということでありまして、過去の水害の歴史や教訓を再認識する機会になるんだと思います。そういう中で、令和3年度の取組の流域治水推進シンポジウム、仮称でありますが、概要については、先ほど山岸委員の質問にあったかと思うので省かせていただきますけれども、新聞報道によれば、それ以外のことでも「ため池治水、県内道半ば」という記事を見て、洪水調節に協力する方向の管理者は17%にすぎないと記載されておりました。ため池活用の意向、要請や確認は、どんな状況なのか教えてほしいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 流域治水の中のため池の活用に関する御質問かと思います。ため池の活用は、一時期、長野県としてもやってきた時期がありまして、特に浅川の流域などは、かなりため池を活用して洪水調節もしていただいておりますが、その後、あまりため池を活用してというような動きがなかったものですから、全県的に見ますと初めての話に近い状況かと思います。こちらにつきましては、まずは市町村の御理解をいただくことと、それから、ため池を管理しておられる地元の団体の皆様の御理解をいただくことが大事になってこようかと思います。そういったこともありまして、農政部の農地整備課が主体となりまして、まずは市町村の皆さんに対して、ため池の活用とはどういう内容かというところから説明会をしていただいていると聞いております。できるだけ多くの方に正確に御理解をいただいて御協力いただけるように、また農地整備課ともタイアップして進めていきたいと考えております。 ◆荒井武志 委員 農地整備課の関係ということですから、水をどの時期に抜くなど具体的なことは、またそちらのほうで確認をさせていただきます。県施設において、雨水貯留タンクの設置を5年間で439基というお話をいただきました。大雨予報が出る際には、当然タンクの水をなくしておくことが必要だと思います。そういうことを含めた取扱い方法や日常の管理などについて本当に徹底が必要だと思うんです。その辺の指導などはどうやってきているか、あるいはやっていこうとしているのか、その辺をお願いしたいと思います。 ◎小松誠司 河川課長 雨水の貯留タンクに関する御質問でございます。委員お話しいただきましたように、雨が降る前に空になっていないと効果を発揮しませんので、まず県有施設につきましては、設置は建設事務所で行うことにしておりますけれども、日常の管理は地域振興局にお願いをしなきゃいけないものですから、できるだけたまった水は花壇に水をやるとか、そういったものに利用していただいて、常に空の状態にしていただくことをお願いしていきたいと思っております。  一般の住宅に関しましても、これからキャンペーンの一環としてパンフレットを作って広報したりしていきますけれども、そういう中でもタンクを空にしておいていただきたいということもお願いをしていきたいと思います。ちなみに、長野市では補助制度があり、実は私も購入しまして、これからつけようと思っているんですけれども、補助制度を利用する上での約束事として、雨が降る前には空にしてくれということが協定文の中にも書いてございます。いろんなところから空にしておいてくれというお願いをしていく形になろうかと思います。 ◆荒井武志 委員 私、計算をどうしたらいいか分からなかったものですから、県内に5年間で439基設置するということですが、どのエリアで雨が何ミリ程度吸収できるという計算はされたんでしょうか。 ◎小松誠司 河川課長 貯留タンクによる効果ということで、委員のおっしゃられるような形での効果というのは、なかなか定量的にお話しすることができなくて、一般の住宅でためていただける量は大体200リットルぐらいかと思います。長野県で今、住宅数が80万ぐらいだったと思いますので、全部の方につけていただければ1億何千リットルという数字になろうかと思います。なかなかそこまではいかないと思いますけれども、できるだけたくさんつけていただくことで、一級河川への効果もさることながら、ためているところの周辺にも非常に効果が出ますので、例えば短時間の集中豪雨で道路の側溝や用水があふれたことに起因して床下浸水になったというニュースも結構出てきますけれども、そういうものに対しては、数をやっていただければ効果があるんじゃないかと考えております。 ◆荒井武志 委員 私も効果が数字ではなかなか表せないと思うんですが、やはり意識の高揚や小さなことでも積み重ねが重要かと思います。ぜひ御努力いただきたいと思います。  部長さんに見解をお聞きしたいのですが、つい2、3日前に、国交省が千曲川水系とか天竜川水系を含む全国109の一級河川について、気候変動に伴い治水計画で想定雨量を現在の1割増しに設定するという報道がありました。このことによって、県の治水計画ではどのような点で新たな取組やこれから努力しなきゃいけないことが想定されてくるのか、現時点での思われることを少しお願いしたいと思います。 ◎田下昌志 建設部長 昨日の議論の中でも河川課長から回答したと思うんですが、気候変動に伴う流量の増加に対して明確に計画に反映するというよりも、最大の降雨に対して計画を進めるみたいな感じになっているところです。この後議論を進める中で、気候変動に伴う流量に関しても、どう河川整備計画に反映できるかしっかり見極めながら、あとは流域治水で今の話にもございましたが、県民の皆さんがやはり全員で治水対策に関して関心を持っていただくという方向の中で、また全体的な対策を考えていくということであろうかと思います。はっきりしたことが申し上げられなくて申し訳ないですが、よろしくお願いしたいと思います。 ◆荒井武志 委員 ありがとうございました。ぜひ今後の検討で、いろんな県民の声も吸収する中で高めていってもらいたいと思います。ありがとうございました。  続いて、資料13ですが、まちなかグリーンインフラ推進計画に関わりまして、まずは県営公園への取組ということで、それ以外でもそれぞれの道路や市町村の管理する施設などのお話もありました。そういう中でありますが、やはり県民の各家庭においても、たとえ1本の木や草花であっても植えていくという作風づくりが重要で、そういうことによって広がりが高まるのではないかと思うわけでございます。そんなことを含め、作風づくり等に絡めてどのような展開を構想しているのか、少し披瀝いただきたいと思います。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 公共施設につきましては、県や市が進めていけば何とかなるだろうということでありますが、実際はそれだけでは総量が足りないわけで、やはり個人の皆様に御協力いただき、木を植えていただくお願いをしたいと思っております。その中で、実は御説明させていただきました資料13の行動方針2、公民の共同のまちづくりでは、法令等による緑地確保の基準強化ということで、要は家を建てるときにできるだけ緑を確保してくださいという規制も、都市緑地法でできるようになっております。ただ、気持ちが入っていない中での家を建てるための条件という形になりますので、そうではなくて、荒井委員のおっしゃられたとおり、1人1本木運動なども必要じゃないかと思っております。県だけではできないので、特に今回4市とまちなかみどり宣言をさせていただきますが、特に住宅の多いところの市の皆さんとどのように緑化が進むかということを、協議会等を設置して早急に展開をしていきたいと思います。ただ、すぐにできるものではないので、社会実験などをしながら、ぜひ県民の皆様に御協力いただいて進めてまいりたいと考えてございます。 ◆荒井武志 委員 壮大な計画かと逆に思うんですが、市町村や地域自治会と連携して、ぜひその思いをうまく現実のものにしていただけますようにお願いをしたいと思います。  私の最後の質問をさせていただきます。資料11、令和元年東日本台風災害に関連しまして、千曲市雨宮の一級河川沢山川の堤防漏水対策工が完了ということで、早期の完成をいただきましてありがとうございました。そういう中でありますが、この河川の改良には、地元や千曲市の強い要望で、堤体の高さを千曲川と同じにするよう請願を出させていただいて、昨年度の委員会で採択もいただいたところでありまして、県におきましても、その趣旨を承知されているものと理解をしているところでございます。その実現に向けて対応いただくことを願っているわけでありますが、どのように進めようとしていくのか、あるいは検討状況を現状でお話しいただける部分があればお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 ◎小松誠司 河川課長 沢山川の関係の御質問でございます。昨年の請願もございまして、昨年の後半から千曲建設事務所でシミュレーションをかけ、検討を進めておりまして、ほぼまとまりつつある状況でございます。細かい数字をお話しし始めると長くなってしまうので、概略をお話しさせていただきますと、まず、東日本台風のときに沢山川の周辺で起きた浸水被害は、千曲川本線から直接出た水と、それから土口水門が閉まった後、沢山川からの越水があり、複合的な要因で浸水被害が発生していることは現象として分かっていたわけですが、シミュレーションをかけた結果としましては、実情と数字が若干違うかもしれませんが、床上浸水被害が大体320前後の家屋で発生したんじゃないかと想定されます。このうち、千曲川の本線から越水したことによって床上浸水になってしまった家屋が、半分強の170戸ぐらいではないかと想定をされております。この170戸の千曲川本線からの越水で被害を受けた部分につきましては、今、千曲川の緊急治水対策プロジェクトで、同じ規模の雨が降っても堤防から越水させないということを目標にしておりますので、このプロジェクトが令和9年度までに終われば、少なくとも床上浸水被害は防止できるものであるというのがまず1点あります。  残りの半分、150戸ぐらいは沢山川からの越水、現象とすれば、土口水門が閉まって、沢山川に平地からポンプで水を吐くことも停止になっていますので、閉まって以降、沢山川自身の水が流れてきて、どんどん水かさが上がって沢山川からこぼれたということで、それが大体150戸ぐらいと想定をされるんですが、一方、例えば令和元年に、沢山川がバック堤で千曲川と同じ規格の堤防ができていて、土口水門がなかった場合をシミュレーションしますと、千曲川からあふれてきた水が沢山川も介してあふれてしまうという現象が当然出てきますので、より大きな被害になっただろうと考えられます。何を意味しているかというと、土口水門を閉めて千曲川と沢山川を切り離したことによって、実は被害が軽減されていたという結果になろうかと思います。そういったことを総合的に考えますと、沢山川周辺での浸水被害を防止するためには、まずはやはり千曲川の緊急治水対策プロジェクトをきちっとやっていただく、またその後も、さらに水位を下げられるように千曲川本線の整備をしっかりやっていただくことが、第一ではなかろうかと思います。  また、沢山川自体は、門を閉める閉めないにかかわらず、千曲川本線の影響を受けてある程度水位が上がってきますので、まずは破堤をさせない、堤防を強くしていくことが大事かと思っております。そういったこともありまして、沢山川につきましては、現在、災害復旧だけではなくて、堤防強化を進めておりますけれども、さらに状況をしっかりと把握して進めていくことが一番の対策ではないかと考えております。 ◆荒井武志 委員 堤防強化の点では本当に予算も頂いて、堤防の天端の舗装も長い距離にわたってやっていただくことになっていまして、ありがとうございます。それから、河川事務所の関係でも、土口水門の向かい側の篠ノ井側の土砂を整備していただいておりまして、その部分でも越水にならない努力をいただいているのかと思っております。ぜひ市長や同盟会の皆さんとも連携を図っていただいて、今後に向けた取組をお願いしたいと思います。  私の質問は以上でございます。ありがとうございました。 ◆続木幹夫 委員 私からは、まず、資料13のグリーンインフラ推進計画について伺います。  町の緑地化は、やらなければいけない非常に貴重な取組だとは思うんですけれども、ただ、一旦緑地化してきれいなまま維持しておくためには、これからずっとお金もマンパワーもかかることになると思うんです。それで、次の13の2ページ目のところに、まつもと空港の緩衝帯である松本平広域公園、私のところから車で10分程度の近いところなものですから、しょっちゅう散歩に行っていて、まつもと空港は日本一きれいな空港として有名ですけれども、見るとよく職人さんが入っているし、やはりこのきれいな状態をずっと維持していくのは大変だろうなと感じます。それで細かい話ですけれども、間に芝が入った駐車場を造ったということで、この間から雑草などが結構生えてきて、雑草取りに非常に手間がかかると思うんです。これは一例ですが、そういう意味で、グリーンインフラを進めていく上で、これからずっとコストがかかるという認識はおありですか。 ◎高倉明子 都市・まちづくり課長 グリーンインフラを進める上で、維持管理費用についてどのように考えているかというお尋ねだと思います。緑を植えることによって維持管理がかかるというのは、十分覚悟をして県として進めてまいりたいと考えておりますが、ただ、県だけで全てやるということでもなくて、地元の皆さんにぜひ御協力をいただけるところから木を植えたり、また、舗装材を変えたりしたいと考えてございます。  先ほど続木委員さんからありました松本平広域公園は、実はこれは車が駐車するので、実際は草が生えてきても寝てくるので、そんなに管理への影響は少ないかと思っておりますが、公園全体は140ヘクタールありまして、植物管理でかなりお金がかかっているというのも事実です。やはり一定の管理はしないと緑は持続しないということがあります。全ての町なかに緑というのはなかなか難しいので、資料でも御説明させていただきましたが、段階的にまずは歩行者の利用が多いところをメインにやっていきたいと考えています。ただ、維持管理費は当然必要だと思いますので、県だけではなく、民間の方のボランティアのお力もお借りしながらやっていければと思います。 ◆続木幹夫 委員 分かりました。よろしくお願いいたします。  次に、資料14の信州型健康ゼロエネ住宅について伺います。  議会に環境部から信州の屋根ソーラー普及事業というのが出ているんですけれども、この中で、「信州の屋根ソーラー認定事業者と連携し」とあります。要するに、ソーラーパネルをつける業者と連携するということだと思います。以前からこのソーラーを屋根につけるために、建築基準法では、これからつけますよと、あるいはこういう構造でつけますよという申請や許可が要らないわけですが、実際につけてみたら悪質業者で、雨漏りがしてしまったというような事例が多々見受けられています。そういう点で、ぜひ環境部と連携をして、建築住宅課とやっていかなければならないと思うんですけれども、その点はどうですか。 ◎小林弘幸 建築技監兼建築住宅課長 建築物、住宅の屋根に載せる太陽光ということで御質問をいただきました。やはり屋根に直接穴を空けるという中で、雨漏りも問題になった時期があるかと思います。現在はあまり穴を空けないでやっている例もありますので、以前に比べてそういう苦情は割と減っているかと思っておりますが、今回、環境部が6月補正で非常に大きな予算で太陽光の普及を進めるという中で、建設部ももちろんそうですが、建築士会や建築関係団体とも連携を図りながら、少しでも長野県の住宅の屋根に太陽光が載るように、一緒に進めてまいりたいと考えてございます。 ◆続木幹夫 委員 そういうことならよろしいんですけれども、ぜひこの業者選定においても、過去において専門家の立場からそういったことがなかったのかということも、しっかり横の連携を取って進めていっていただきたいと思います。  次に、資料16のリニア中央新幹線のことについて伺いますが、この残土について、カドミウムやヒ素などは分析して基準値以内という検査を、もちろん逐一していると思うんですがいかがですか。 ◎石田良成 リニア整備推進局次長 いわゆる要対策土、正式に言いますと、基準値を超える自然由来の重金属を含む掘削土ということですけれども、これについてのお尋ねかと思います。  トンネルの工事をやっていますと、こういった自然由来の重金属を含む掘削土が出てまいりますが、この重金属につきましては、掘削の場所として原則、毎日調査を行っております。基準を超えた発生土につきましては、いわゆる要対策土ということで、遮水シートで覆って流出しないよう保管をするなど、通常の発生土とは別の管理を行っております。実際、大鹿の小渋川の非常口で一部出ておりまして、これにつきましては、水に溶け出さないような形で仮置きをしている状況でございます。 ◆続木幹夫 委員 調べてみますと、岐阜とか山梨両県では、基準値以上の残土が出たという記事がありましたけれども、本県においても一部、基準値以上の重金属が出たという経過はあるんですか。 ◎石田良成 リニア整備推進局次長 昨年の夏、8月から9月、それから10月から12月にかけて、ホウ素とヒ素を含む要対策土が出ておりますけれども、現在のところは出ておりません。 ◆続木幹夫 委員 先ほどそういった土は防水をして、流れないようにするということですけれども、本当に心配なのは埋め立てるところで、何で私こんなことを言うかというと、私の地元のほうで、国道20号桜沢バイパストンネルを掘ったところ、基準値以上のヒ素が若干出て、それをもう使っていない農業用ため池に捨ててしまったという問題があって、周りの水田を作っているところから非常に懸念の声が上がりました。その後、私個人的にその下流の田んぼの土壌を調べたら、ヒ素は出なかったので安心はしたんですけれども、そういうことを見てきているものですから、この地名だけ書いてあるところは特に下流域のほうの田畑に大雨が降っても流れないようなところで大丈夫ですか。 ◎石田良成 リニア整備推進局次長 資料の表にある発生土置場ということでよろしいでしょうか。 ◆続木幹夫 委員 そうですね。 ◎石田良成 リニア整備推進局次長 この中でいきますと、豊丘村の発生土置場がかなり林道を入った奥のほうでして、あと飯田市の下久堅小林が山間部の奥のほうにございます。こういった各所につきましては、発生土の置き場所として決定した段階で、JR東海さんで環境保全計画を策定しまして、環境部の環境影響評価技術委員会に諮ることとしております。その中で審議をされて助言が出てまいりまして、それに対してJRが対応するという流れで現場の対応を実施しております。そのため、大きな問題などは今のところないと承知しております。  また、先ほどの要対策土の関係で、まだ置き場所については具体的に決定しているわけではないですけれども、先日のJR東海のトップ会談におきまして、要対策土につきましてはJR東海でしっかり対策を施した上で、周辺に影響がないよう、将来も責任を持って管理していく考えという御回答をいただいております。 ◆続木幹夫 委員 分かりました。特にこの大鹿村の青木川なんてあるものですから、ちょっと本当に大丈夫かなとは思うんですけれども、そこら辺のところをしっかり対策してやっていただきたいと思います。私の質問は以上です。 ○共田武史 委員長 質疑の途中でありますが、本日の審査はこの程度とし、明30日は午前10時30分から委員会を開会し、前半は建設部関係の審査、後半は危機管理部関係の審査を日程といたします。  なお、建設部関係の陳情審査資料については、書記を通じて既に配布してありますので、30日の審査の際に御持参願います。  散会を宣した。 ●散会時刻 午後2時10分...